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診療案内

診療案内

浜松医科大学医学部附属病院には、10名以上の皮膚科医が在籍しており、皮膚疾患全般を幅広く診療するほか、一部の疾患においては高い専門性をもった医師が診療にあたっています。多くの皮膚科医が在籍していることから、原疾患の処置に多くの人手が必要なケース、診断が困難なケース、重症で病勢のコントロールがつけられていないケース、希少疾患で経験のある医師が近隣にいないケース、難治の疾患で高度な皮膚科診療や、更には専門性の高い他科と連携が必要なケース、なども積極的に受け入れております。
実際の診療で主治医の行った組織検査などは、所属する全ての医師が参加するカンファレンスで検討し様々な意見を治療に反映させる仕組みを取っています。検査や治療においても、時には極めて特殊な検査や病態解明につながるような研究的な内容の検査を行い、治療に還元できるよう努めております。皮膚疾患の病態には未解明な点も多く、最新の知見を参照しながら積極的な治療を行えるよう心がけております。

主な対象疾患

浜松医大皮膚科はほぼすべての皮膚疾患を診療の対象としています。代表的な対象疾患は下記のとおりです。一部の疾患については、専門性の高い外来(専門外来)を設置し、診療にあたっています。最新の外来担当医一覧は「診療科案内」をご覧下さい。

  • 湿疹・皮膚炎
    (アトピー性皮膚炎、乾癬など)
  • 水疱症
  • 皮膚感染症
  • 蕁麻疹
  • 皮膚悪性腫瘍
    (悪性黒色腫、皮膚リンフォーマ、有棘細胞癌、血管肉腫など)
  • 皮膚付属器疾患
    (脱毛症、発汗障害など)
  • 皮膚瘙痒症
  • 膠原病
  • 角化症
  • 遺伝性皮膚疾患

外来(専門外来・自由診療)

外来(専門外来・自由診療)イメージ

外来は基本的に完全予約制になっております。受診の際は、かかりつけ医の先生からの紹介状が必要となります。
アトピー性皮膚炎、乾癬、脱毛症、皮膚リンパ腫について専門外来を設置しています。多汗症・無汗症などの発汗障害診療にも力をいれています。保険診療で対処が困難な疾患については、男性型脱毛・女性型脱毛・巻き爪を対象に自由診療も行なっています。

専門外来

アトピー性皮膚炎外来 本田哲也 
(毎週 火曜日)
佐野友佑 
(毎週 月曜日)
脱毛症外来 伊藤泰介 
(毎週 月曜、水曜日)
皮膚リンフォーマ外来 島内隆寿 
(毎週 木曜日)
乾癬外来 鈴木健晋 
(毎週 火曜日)
小倉康晶 
(毎週 月曜日)
(発汗障害診療) 影山玲子 
(毎週 金曜日)
皮膚外科外来 鈴木健晋 
(毎週 木曜日)
小倉康晶 
(毎週 金曜日)
森本広樹 
(毎週 水曜日)

アトピー性皮膚炎外来担当医:本田哲也・佐野友佑

アトピー性皮膚炎外来では、患者さんの感じている疾病負荷(どのくらい病気で困っているか)の評価、重症度の客観的評価、診断を確定する組織学的評価等を行った上で、治療のゴールを患者さんと共有するよう心がけています。アトピー性皮膚炎には近年生物学的製剤や低分子化合物による新薬が多数登場していますが、これらの新薬と従来の薬物治療をあわせて最適な治療を患者さんと一緒に考え、選択していきます。外来での外用指導や、教育入院も行っています。教育入院は、アトピー性皮膚炎についての知識、理解を深め、今後の治療や普段の日常生活に役立てていただく目的で行います。外用剤の塗り方指導など基本治療と並行して2週間の入院期間中に、医師、薬剤師、栄養士が共同し、7つの項目にわたって講義に参加していただきます。

脱毛症専門外来担当医:伊藤泰介

脱毛症専門外来イメージ

浜松医大皮膚科では髪に関するお悩みに対応すべく「脱毛症外来」を開いております。脱毛症外来に来られる患者様は円形脱毛症の他、男性型脱毛症、女性型脱毛症、休止期脱毛(女性のびまん性の薄毛)、抜毛症、先天性毛髪疾患、化学療法などによる脱毛、瘢痕性脱毛、膠原病や甲状腺疾患に伴う脱毛症、脂漏性脱毛など多岐にわたります。脱毛症は髪の毛が薄くなる、抜けるということは同じでも、それぞれの脱毛症で原因が異なります。ダーモスコピー、皮膚生検、抜毛試験、牽引試験、血液検査など各種検査の結果を踏まえながら総合的に判断します。なお、かかりつけ医師のご判断による事前予約にて受診を受け付けております。

皮膚リンフォーマ外来担当医:島内隆寿

開学以来、浜松医大皮膚科では皮膚リンパ腫の診断・治療に力を注いで参りました。皮膚に発症するリンパ腫は種類も多く、それぞれが稀少疾患です。また、診断のためには病理学的、分子生物学的、ウイルス学的な検査が必要となります。皮膚リンパ腫の中で最も多い菌状息肉症を例に取ると、早期の場合はステロイド外用、紫外線治療、放射線治療といった皮膚局所療法で対応します(図1)。一方、進行期症例に対しては、皮膚局所療法に各種全身療法(化学療法)を組み合わせた治療を実施していく必要があります(図1)。また血液疾患であることから、疾患・病勢によっては血液内科へ治療を依頼することもございます。治療法はさまざまですが、根治的治療法は確立されておりません。患者様へ最適な治療を提供できるよう、日本皮膚科学会のガイドライン作成や国内外の臨床治験へ積極的に参加しております。現在、静岡県のみならず、東海地方からも患者様をご紹介頂いております。毎週木曜日(午前)がリンフォーマ外来となっており、他大学、関連病院、クリニックの先生から多くの患者様をご紹介頂いております。

図1: 菌状息肉症/セザリー症候群
  • 図1: 菌状息肉症

乾癬外来担当医:鈴木健晋・小倉康晶

乾癬外来では主に尋常性乾癬、乾癬性関節炎の方を診察しています。乾癬の治療方法は外用療法、光線療法、内服療法等様々ありますが、現在最も効果があるとされている生物学的製剤を投与されている方が多く来院されています。当科では、ほぼ全種類の生物学的製剤が使用可能であり、現在100名を超える方が生物学的製剤を投与されています。投与方法や費用面の説明に関しては、看護師や医療相談室と協力・連携しながら治療を行っております。

主な光線治療機器
  • 主な光線治療機器1
  • 主な光線治療機器2
  • 主な光線治療機器3

発汗障害診療担当医:影山玲子

汗は保湿・抗菌・体温調節など様々な機能を持ちます。したがって発汗の異常は様々な点で私たちの健康を損ないます。発汗障害には、発汗が増加する多汗症と、発汗が見られない無汗症があります。多汗症にはボツリヌス毒素による治療や、無汗症にはステロイドパルス療法などをおこなっています。特に、難病指定となっている特発性後天性無汗症についてはこれまで50例を超える豊富な症例経験をもっています。

発汗試験 「ミノール法」
  • 発汗試験 「ミノール法」

ヨードデンプン反応を利用した温熱発汗試験。通常、発汗が生じるとヨードとデンプンが反応し青色色素が生じるが、無汗症では発汗を生じないため変色しない。

発汗試験 「スポット法」
  • 主な光線治療機器2
  • 主な光線治療機器3

スポット法は、ミノール法による発汗試験を全身12か所で行う。

自由診療

男性型・女性型脱毛症外来 伊藤泰介、藤山俊晴、福地健祐(第1、3、5金曜日午後)
巻き爪ケア外来 山本真梨子、北内裕里恵(第2、4金曜日午後)

男性型・女性型脱毛症外来

男性型・女性型脱毛症外来イメージ

当院では、男性型・女性型脱毛症に赤色LED照射を行っています。赤色LEDの光を頭皮に照射して発毛を促す治療法です。日本皮膚科学会ガイドラインでは推奨度B(行うよう勧める)とされ、発毛効果に有用性を示す十分な根拠があり、副作用も比較的軽微であるとされています。フィナステリドなどの内服薬・ミノキシジルなどの外用薬との併用も可能です。

※自費診療となりますので、同一日の保険診療との併用はできません。
治療日時 奇数週金曜午後
費用 1回(15分) 1,500円

当院では、フィナステリド、デュタステリドの処方に加えて、大学病院としては全国初となる「ミノキシジル外用薬」の販売を外来にて行なっております。当院で販売するミノキシジル外用薬は、厚生労働省に承認を受けた国内メーカーによる第一類医薬品(後発品)となります。外来担当医にお気軽にお尋ねください。

受診をご希望の際には、かかりつけ医師にご相談をいただき、浜松医大病院地域連携室にて予約を承ります。もしくは通常の脱毛症外来に受診の上、自由診療枠への変更も可能です。

巻き爪ケア外来

第2・4金曜日に、巻き爪や、陥入爪を対象とした爪の自由診療外来をしています。
通常の保険診療ではテーピングやコットンを使った処置が可能ですが、治療が困難な場合や再発を繰り返す場合があります。自由診療では、アクリル人工爪や特殊な器具を爪に取り付けて、爪に少しずつ力を加えることで変形した爪の形を矯正していきます。皮膚を傷つけたり麻酔を使うことはありませんので治療中の痛みはなく、処置後から痛みの緩和が期待できます。
治療法については、実際の患者様の症状に合わせて適切な治療方法をご提案させていただいております。

治療日時 第2、4金曜日午後(14時〜16時)
処置費用 初回処置(1趾につき):4,950円(税込)
再処置(1趾につき) : 3,300円(税込)
※どちらも1趾増すごとに:+2,200円(税込)
治療材料費 巻き爪マイスター(1個につき):5,330円(税込)
マチワイヤー(1個につき):4,400円(税込)
コレクティアパーフェクトハード(1本につき):2,120円(税込)
アクリル人工爪作成用材料(1本につき):1,030円(税込)
  • 巻き爪ケア外来:治療前
  • 巻き爪ケア外来:治療後

初回は保険診療での診察のもと、症状の確認と治療費のご説明をさせて頂き、ご了承頂けた場合に、次回から自由診療で巻き爪処置とさせて頂いてます。

問い合わせ先

浜松医科大学医学部附属病院 皮膚科外来
TEL: 053-435-2650 または 053-435-2651
受付時間:8時30分~16時(平日)
(12時から16時は上記皮膚科外来あるいは
浜松医科大学医学部附属病院・代表(053-435-2111)へご連絡下さい。)

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